ロードバイクの専門誌は、サイクルスポーツ、バイシクルクラブ、
ファンライドがおそらく3大月間誌なんだろうが、
5,6年前ロードに乗り始めた頃は、とにかく知識に飢えていて、
3誌とも買ったりしていたが、このところはサイクルスポーツを買っている。
理由は単純で一番、字数が多いというか、読むところが多い。
なにより安井行生の文章は小気味よいし、菊池武洋の文章が読めるからだ。
乗り始めた頃、毎月買っていたバイシクルクラブは、編集方針が変わったのか、
なんだか自転車ファッション誌のような体になったが、
三船雅彦氏の試乗レポートは面白いので、気になるメーカーの車種の
レポートが掲載されている時は買ってしまう。
この頃は慣れたが、自転車マスコミは、極端にメーカーよりなのが
最初の頃、とても違和感があった。

特に顕著なのが、ニューモデルのインプレッション、元自転車選手らしき人が、
きわめて情緒的な表現でコメントしているが、
メーカーのセールストークを代弁しているに過ぎないものがほとんどだ。
オリジナルのホイールやタイヤのままで数10km乗っただけで、
そのバイクの能力の本質などレポート出来るはずもないだろう。
その文章を違うモデルのインプレッションとすっかり入れ替えて、
モデル名だけ修正したら、誰も気が付かないじゃないかな。
まだマーケットも小さいだろうし、雑誌の構成自体、半分近くが
広告ページというまだまだ発展途上なのだろうが、
徳大寺有恒は、この業界ではまだ現れていないようだ。
自転車の生産工場は、90%以上が中国にある。
例えばコルナゴの40万円のカーボンモデルも
ジャイアントの工場でロボットが生産されている等々の現実は、
ロードバイクに乗り始めれば、いやでも知らされる。
その現実の中、例えばコルナゴのアルミモデルとジャイアントのTCRとは、
顕著な性能差があるのか。
30万円以下のカーボンフレームなど、全てOEM生産されているのだから、
各社のジオメトリーと素材(カーボン素材を供給しているメーカーも数社だが)を
比較して、その中でコストパフォーマンスの高いモデルはどれか。
このところ、イタリアの古いブランドというふれ込みで、
聞きなれないメーカーのカーボンバイクが入ってきているが、
そのメーカーのイタリア本社とやらには、
果たして独自のロードバイクの設計企画能力があるのか。
日本の純真なユーザーから、イタリア人が
ブランド料という空虚な利益を回収するお先棒を、担いでいないか。
フラッグシップモデルの剛性とやらは、
僕のような多くのサンデーライダーにとって有益なのか。
そんな事に答えてくれる自動車の徳大寺氏のような大人の話が聞きたい。

アマチュアレースの上位者のロードバイクの使用ホイールや
パーツまでの詳細なデータを載せるとか、
サドルならサドルのみで、多数のモデルの詳細なデータ比較や、
ユーザー支持率あるいは、プロ使用率を載せた特集等を
組んでくれると嬉しいのだが。




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